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表現学会 第40回全国大会日程

第40回表現学会全国大会は、2003年6月7日(土)・8日(日)の両日、広島県広島市の広島大学東千田キャンパスを会場として開催されました。
日程は以下の通り。

〔第1日〕 2003年6月7日(土)
研究発表(午後1時05分〜午後3時10分)
ブログの表現スタイルについて 広島大学院生内山 和也
和泉式部の二面性 ノートルダム清心女子大学院生小柴 良子
大鏡の表現技法  ――仏法の位置づけから―― 熊本学園大学尾崎 勇
和歌の禁止表現について
  ――『古今和歌六帖』を中心に――
 皇學館大学木村 雅則
公開講演(午後3時20分〜午後5時00分)
「おまえの家に来る」の表現 広島大学大学院教授町 博光
懇親会(午後5時30分〜午後7時30分) 於:モントレイHM会館ビル4階
 
〔第2日〕 2003年6月8日(日)
研究発表(午前9時50分〜正午)
尾括型の意見文の文章構造についての一考察 筑波大学木戸 光子
吉本ばななと中京淑における色彩表現の比較研究
  ――『虹』と『バイオレット』を中心に――
 広島大学院生李銀炯
安部公房における聴覚的表現 広島大学院生徐洪
小説の地の文における指示副詞コウ・ソウについて
  ――コウ・ソウが発話動詞・思考動詞を修飾する場合――
 吉備国際大学路玉昌
シンポジウム(午後1時00分〜午後3時00分)
日本語の話し方  ――表現教育の現場から――司会共立女子大学半沢 幹一
講師名古屋短期大学松浦 照子
愛知学院大学石黒由香里
早稲田大学小宮千鶴子
総会(午後3時10分〜)

研究発表要旨

第1日 2003年6月7日(土) の発表

 
内山和也 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期在学
「ブログの表現スタイルについて」
ウェブには、その草創期から「ブログblog」として知られるサイト形式が存在する。
一方、日本語ウェブページでは、web日記と呼ばれるコンテンツが発達している。
本発表では、両者の関係を明らかにしながら、ジャンルとしてのブログの特質・表現上の特徴について考察する。
 
小柴 良子 ノートルダム清心女子大学大学院博士課程後期在学
「和泉式部の二面性」
和泉式部が歌や日記でしばしば用いる「つれづれ」や「ながめ」といったことばには、相反する心情があらわされており、二面的な性質があると思われる。このような二面性は和泉式部特有のものであると考える。
 
尾崎 勇 熊本学園大学教授
「大鏡の表現技法 ――仏法の位置づけから――」
序で法華経を関与させ、帝紀から大臣列伝に及び道長伝に至る。治世を掌握している道長の栄華が礼賛される。改めて藤原氏の大臣とその外戚関係の系譜とを辿り、仏法の功徳が詳細に語られる。それをとおして、道長は聖化され一族の未来の繁栄が宣揚された。その意図を考えていく。
 
木村 雅則 皇學館大学非常勤講師
「和歌の禁止表現について ――『古今和歌六帖』を中心に――」
禁止を表わす「な…そ」について、和歌において複合動詞に「な」が介在する用法を中心に考察する。本年1月に関西例会で取り上げられた「四拍子論」にも言及することになろう。対象は、主として『古今和歌六帖』を中心に行うが、中古の私家集なども視野において分析・考察する予定。

第2日 2003年6月8日(日) の発表

 
木戸 光子 筑波大学 文芸言語学系 留学生センター講師
「尾括型の意見文の文章構造についての一考察」
日本人学生への作文調査の結果を踏まえて、尾括型の意見文の特徴について考察する。文章表現の教科書では尾括型ではなく頭括型で書くことを奨励することが多いが、尾括型の意見文には頭括型や双括型などでは代用できない異なる特徴があることを指摘する。
 
李 銀炯 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期在学
「吉本ばななと申京淑における色彩表現の比較研究 ――『虹』と『バイオレット』を中心に――」
吉本ばななの『虹』と申京淑の『バイオレット』という作品はタイトルから色彩のイメージを思い浮かばせており、類似した環境で生まれ育った女性の恋を描いている共通性を持つ。そこで色彩表現に若い女性の心理がどのように反映され、それらがどのような展開と結末を象徴しているのかについて考察したい。
 
徐 洪 広島大学大学院在学
「安部公房における聴覚的表現」
視覚的・聴覚的効果を計算した上で作品を書くと言われている安部公房の作品における視覚的・聴覚的効果とはいかなるものであるかを明らかにする。視覚的効果の抑制という観点から聴覚的表現の表現効果を捉え直すことにより、安部公房の「耳」の作家としての表現特質を探る。
 
路 玉昌 吉備国際大学助教授
「小説の地の文における指示副詞コウ・ソウについて ――コウ・ソウが発話動詞・思考動詞を修飾する場合――」
明治20年以降に発表された小説の地の文における指示副詞コウ・ソウの、発話動詞・思考動詞を修飾する場合の使用状況について調査し、コウ・ソウ使用の歴史的変遷を探る。それを踏まえて、コウ・ソウそれぞれの特有の表現をパターンに考察する。

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